いつなんどきも希望であろう*

33歳・東京在住・共働き * 生活のこと / 旅の記録 / 思ったこと・感じたこと / ある30代女子の日々の記録 

通りすがりのあなたを読んで思い出した記憶の話

大学4年生の時、半年間休学をして、そのうち4ヶ月はコスタリカで暮らし、残りの2ヶ月はバックパッカー中南米を周ったことがある。

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宿はほとんどが安宿で、何度か「日本人宿」と呼ばれるところにも泊まった。

日本人宿の宿泊客はだいたいが長期で旅行をしているバックパッカーの日本人。夜になると自然と共有スペースに集まって、夜更けまでお酒を飲みながら、旅の情報交換をしたり、人生の話をしたり、
恋愛の話をしたり、とりとめもない話をしたりした。

他の地域だとどうなのかわからないけど、はるばる中南米までやってくる人で、かつ長期で来る人で、しかもバックパッカーとなると、圧倒的に変わっている人が多い。意気投合して仲良くなった人も、全く相入れなかった人もいたけど、いろんな人が、いろんな考えをもって、いろんな目的や理由で旅をしながら、いろんな人生を生きていた。

私は、日本に帰ったら就活、という時期で、一体全体、自分は何がしたいんだろうとか、どんな会社がいいんだろうとか、名の通った会社にチャレンジすべきなのかな、とか、そんなことを考えていたのだけど、

結局どんな会社に入ってどんな仕事をするかとか、そもそもどこでどんな生き方をするかとか、そういうのは、自由っていうか、こうじゃなきゃってものはないんだってことが、彼らを見ていてすっと腹に落ち、そのことが私の就活に与えた影響はとても大きい。

その旅で出会った人たちは、ほどんどがその場限りで、名前以外、そもそもどこの誰なんだか全然わからない人も多かったし、今や名前すら思い出せない人ばかり。

でも、間違いなく、私の人生において、不可欠な出会いだった。

…なんてことを、はあちゅうの「通りすがりのあなた」という小説を読んでいて思い出して、なんだか懐かしい気持ちになった。

「じゃあまたいつか世界のどこかで」というのが合言葉だったけど、今みんな、どこで何をして、どんな人生を歩いてるんだろうか。

通りすがりのあなた

通りすがりのあなた